青年の腕の中、目が覚める事に随分慣れた気がする。
瞬き一つして目の前に広がる、肌色に苦笑した。身体は……相変わらず無理をしているからか、怠いし疲れ果てているけれど。
それでも、きっと胸に広がるこれは、充足感……なのだろうと、思う。
ずっと、触れてくる彼の腕を、きっと選んでしまった義務感とか、歳相応の性欲処理とか、そういう事を考えて施してくれているんだろうと、思っていた。彼を選んだ自分が、他の女性とそんな真似、出来る筈がないと見越しての、彼の優しさなのだろうと。
…………女性が大好きな彼が、女性とは掛け離れた自分に触れたがる意味を、多分、まるで理解していなかった、と、今なら解る。
こうした行為自体は、どちらかというと、怖いし、過去の経験上、あまりいい記憶に結びつかない、筈なのに。
彼の伸ばす腕だけは、初めから何故か、拒否を思わなかった。
口吻けも、肌を辿る指先も、自分でもほとんど触れない部分、あからさまに手に包まれる事も、背徳感に身体が縮こまりはしても、嫌悪はなかった。
結局、きっと、初めから。…………こうする事自体、理解していなくても受け入れていたのかと思えば、自分の鈍さに溜め息が出そうだ。
「………アレン?」
掠れた、小さな声が名を呼ぶ。やはり起きていたかと苦笑して、少年は青年を見上げた。
間近な新緑が、朝日の中で柔らかく輝いている。綺麗な朝露だと思い、そっと彼の顎に口吻けた。
それに驚いたのか、人を腕の中に収めて身動きとれなくしている彼は、目元を赤く染めて嬉しそうに垂れ目を一層悪化させている。
「どうしたん……?機嫌、イイ」
甘えるように白い髪の中、頬を寄せて口吻けてくる。
流石に朝からそれ以上の濃密さを与えはしないけれど、くすぐったくて肩を竦めてしまった。そんな仕草が可愛くて、青年は額に唇を寄せ、睫毛を舐めとった。
「んっ………、いえ、機嫌が、とかじゃ、なくて、ですね」
クスクスと笑いながら、少年は戯れる腕を抱きとめながら囁く。
「ん?なんさ?」
あどけない声に同じように笑みに染まった唇が、もっとと強請るように頬や鼻筋に寄せられた。
その優しい口吻けの合間、洩れる笑みに乗せて、少年は困ったような顔で告げた。
「ラビの腕は、怖くなかったなぁと、ちょっと思い出していました」
告げた言葉に、パチリと青年の隻眼が瞬く。一瞬聞き流しそうになった甘い声の意味を捕らえ、寄せていた唇がぎこちなく押し付けたまま、離れられない。
………ぎゅっと抱き寄せてくる青年の腕に指先を添え、クスクス笑う少年を見下ろしながら、不意に青年の動きが止まった。
それにどうしたのかと、キョトンとした少年が不思議そうに見上げた。その先にあったのは、困り果てたような情けない顔で自分を見下ろす、青年の眼差しだった。
驚いてその頬に手を添えてみれば、首を傾げてそれに擦り寄りながら、戸惑う声が小さく降ってくる。………どこか、それは少し、怯えた響きだ。
「……………えっと…それは、どういう意味に解釈したら、いいん?」
「?どういう意味って?」
ますます解らないと、少年の眼差しが訝し気に細められた。相変わらず、こうした事には鈍いと、青年は天を仰ぎたくなる。自分が言うには少しばかり、痛い事なのだけれど。
それでも、言わなければ解らないままだ、この少年は。妙に人の機微に聡いと思えば、変なところで鈍感なのだから、困る。
「……………………………。初めての時の、無理矢理の事?それとも、俺以外に経験ありって事?」
躊躇いに躊躇って、小さく口籠るように問うた声は、叱られる事が解っていながら悪戯を告白する子供のようだ。
それを見つめ、目を瞬かせた少年は、困ったような顔で苦笑して、ぽすりと青年の腕の中、収まるように頬を寄せた。
「あー……………成る程」
「アレン?」
「忘れていました。あなたが勘がいいの」
くすりと、困ったように垂らした眉で笑んだ唇が呟いた。その言葉の意味を一瞬で理解してしまえる自分の脳みそが、少しだけ恨めしい。
「………アレン?え、経験、なかったっしょ?」
慌てた、というよりは、驚いて、口早に問い掛ける声は、随分必死で自分でも笑えてしまった。
別にそんな事を頓着する気はないけれど、それでも自分が初めて触れた時、縮こまり凍り付いていた身体が、未経験でないとは思い難い。
戸惑う青年の声に、少年は少しだけ戯けるように笑んで、両手の指先を合わせながら、どう言えば驚かせないかと悩みつつ、説明を始めた。
言わなくても問題などないだろうけれど、きっとそれはそれで、ずっとこの青年は思い悩み落ち込んでしまう。どうにも自分に対して自信のない人なのだ、彼は。
「まあ、ないんですが。なんといいますか。………師匠に連れ回されていた頃、何回かそういう手合いに襲われまして」
「はい?!」
告げたと同時に、ギョッとした声が耳の間近で響いた。予想通りだったので驚きはしなかったけれど、身体に回された腕の力の方は痛いくらいに強まって、指の形に痣が出来そうだった。
あとで気付いてまた泣きそうにならないといいけれど。そんな事を思いながら、首を振り、彼の誤解を解くように言葉を付け加えた。
「僕は意味を知らなくて、てっきり殺されるのだとばかり。まあ殺されないまでも、暴力を振るわれると。そういうの、小さい頃は当たり前でしたから」
溜め息にように告げた言葉に、また強まる腕の力。……今度のそれは、驚きではなく、痛ましさに守りたいという意志だ。どちらにせよ、強過ぎて痛い事に変わりがないのだから、苦笑してしまう。
「あの頃は、昔以上に腕も醜く、髪も白くなって、顔に呪いが残って。………自分の外見が、人と違い過ぎて、排除されるのが当然と思っていましたしね」
「…………アレン、綺麗さ?」
自分を否定的に言うと、すぐに不機嫌になる青年は、やはりムッとした眼差しで腕の中に収まっている自分を見下ろした。
そっと落とされるペンタクルへの口吻けも、こんな時の癖だ。その傷すら愛しいと、呪われた証などではないと、教えるように根気よく繰り返される、優しい仕草。
それに目を細め、溶けるように笑んで頷く。解っていると教えるそれに、少し彼の腕の力が緩んで呼吸が楽になった。
「ありがとうございます。………まあそれも若干男としては微妙なんですが」
「てか、ちゃんと逃げれたん?アレン、ガキの頃は全然なんも出来なかったさ?」
出来ればもう少し、男らしい褒め言葉が欲しい、と思いながら告げても、まるでそんな事に頓着した様子のない青年は、自分が問いたい事を真っ先に問い掛けてくる。
………相変わらずの質問魔だ。こちらの希望に気付くのは一体どれくらい先の話しだろうか。
もっとも、彼は嘘や揶揄で言っているのではないのだから、きっとこの先もそれは変わらないのだろう。それはそれで、彼らしいというべきだろうか。
「ああ、それは、なんといいますか………師匠が」
「クロス元帥?」
告げたと同時に虚ろな眼差しで顔を逸らした少年の口元、笑んでいた筈なのに、引き攣っている。相当怖い思いをしたのだろうか。
深い溜め息を吐き出して、それでもまだ躊躇って。苦々しい沈黙に少年自身が耐え切れなくなった頃、そっと背中を撫でてくれる優しい青年の腕に、色々な事を諦めそうになりながら、もう一度今度は小さく溜め息を落とした。
「…………相手殺す勢いで現れて、僕も殴られました、油断するなって……………」
それはもう、横暴で恐ろしい剣幕だった。それがまさか自分の味方として腕を振るっているなど思えないくらいの凄惨さだ。当然、自分が殴られたその痛みも、普段の比ではなかった。
真っ青な顔でそれが解るのだろう。青年は気の毒そうに眉を垂らし、労るように肩を撫でながら優しく少年を腕の中に包んだ。
真っ白な髪の中、頬を寄せ、柔らかく、過去にも傷を負わずに済んだらしい事実にホッとしながら、溜め息と一緒に囁きかける。
「あー……心配、したんさねぇ」
相当、それはもう、室長が己の妹に向けるくらいの勢いで。思い、少しだけ吹き出しそうだった。あんな我が道を行く人でも、己の育てた弟子は愛しいらしい。あるいはこの希有なる少年だったからこそ、だろうか。
14番目の事を告げた時の、厳粛な声と、少年が消えてしまうだろう未来に憂えて抱き寄せたその仕草を思い、青年は意外な強敵との対峙を想定しなくてはいけない事に気を引き締めた。
………存外、現実にいる分、こちらの方が手強いかも知れない。
そんな事は知らない少年は、青年の腕の中、小さく息を吐いて、不貞腐れるように唇を尖らせながら、それでもその目元、柔らかく綻ばせて棘ついた声を落とした。
「意味の解らない僕には、嫌われているんだとしか思えませんでしたが。でも、意味を知ってからは、まあ、不器用だけど、ちゃんと大事にはしてくれたんだと思ってますよ」
いつだって振り回して、ひどい目にばかりあった3年間だった。それでも、その中、自分は本当に壊れてしまうような、立ち上がれなくなってしまいそうな全てから、あの師は確かに守ってくれていた。
一言だって、そんな事言わずに。素振りだってみせずに。些細な事には尊大なくらい感謝を差し出す事を要求する癖に、本当に重要で、その身すら削るような事だけは、一切教えなかった、ずるい人だ。
いつだって、きっと、自分はそんな風に知らず、守られていた。何も知らず、一人生きていると意地を張っていた事が恥ずかしいくらい、優しい人に守られてきたのだ。
それは全部、この腕の中、教えられた。………泣きながら与えてくれる腕が、教えてくれたのだ。
「だからね、行為自体は、正直怖いって思っていたんです」
頬を寄せ、甘えるように小さく、教えてみる。ずっと恥ずかしくて言葉に出来ず、飲み込み続けてしまった、彼の中の痛みを癒す音色を。
「でも、不思議と、ラビの手は、怖いって思わなくて」
くすくすと、小さく笑う。ずっと、見下ろす翡翠が冷たく映えていたとしても、その奥底、揺らめく全ては愛しいと囁いていて、決して自分を壊そうなどとはしない、労り深いものだった。
それを怖がれという方が、無理だ。こんなにも守りたいと囁く癖に、不器用で間違えるばかりだから、彼はそんな事、知らないのだろうけれど。
一度だって、怖くはなかった。………悲しかったり苦しかったりしても、怖い事はなかったのだ。
「…………なんだか、自分の鈍さに、我ながら呆れるなぁと、思い出していたんですよ」
その理由なんて、結局一つの事実にしか帰着し得ず。それを認めずに目を逸らしていたからこそ、こんなにも惑い続け傷付きあった。………過去の事と笑える事が、せめてもの救いだけれど。
「アレン、えっと、言葉の意味、解ってる?」
微笑む少年を腕の中捕らえたまま、戸惑うように青年が問い掛ける。その声の揺れに、少年は不思議そうに青年を見上げた。
見遣った先、青年はひどく嬉しそうにその眼差しを溶かしている。
…………何かまた、自分はおかしな事を言っただろうか。少なくとも傷つけてはいないようだけれど、そんな眼差しを携えた理由も解らず、首を傾げてしまう。
「はい?」
「それ……凄い、殺し文句」
長く緩く、胸の中に詰まる思いをゆっくりと吐き出すように、青年が吐息を落とす。
まるでそれを教えたいというような腕の強さに、押し付けられた逞しい胸。寄せた頬にも伝わる、彼の鼓動の早さに、目を瞬かせてしまう。
「そう、ですか?」
こんな風に喜ぶような事、言ったのだろうか。よく、解らない、けれど。戸惑いながらも、それでも喜んでもらえれば、嬉しい。子供のように笑みで顔を崩している青年につられ、少年の唇もまた、笑みを刻んだ。
「うん。……………ちゃんと、俺の事好きって、言ってくれてるみたい」
そうして続いた言葉に、少年の笑みは、苦笑に変わる。
解らない筈だ。………どうにも彼は、本当に臆病者で困ってしまう。もっとずっと、自信をもってもいいだろうに、持ちようがないと本気で言いそうだから困る。
「………ラビは、最初から最後まで、一環して我が侭な癖に、臆病なのも変わらないですね」
困ってそう告げてみれば、キョトンとした青年が、拗ねたように唇を尖らせて、ついでのように髪を食んできた。
「なんさ、その見事な悪口」
微かに咎めるように引っ張られる一房の髪の痛みに、苦笑する。戯れるような、じゃれ合うような、そんな仕草で責められても、零れてしまうのは笑みばかりだ。
「いいえ。これだけ色々許しているのに、まだ不安ですか」
「アレンは許す事しか知らないから、不安なんさ。もっと我が侭言ってって、言ってるんに」
むうと不貞腐れた声が、どこか幼い。きっと見上げればその顔は、ジュニアのようにむくれている事だろう。
けれどその顔を見たら、きっともっと拗ねてしまう。彼は自分に幼さを見られる事を嫌がるから。………もっと頼ってと、強請るように擦り寄るのはもう、いつもの事だ。
「うーん、結構、言っていますよ?」
「どこがさ!?」
「ふふ、あなたがね、それ以上に望んでくれるから、僕が言わなくていいんです」
こんなにも、欲しいと思えば無意識に、与えてくれる。
知らないまま、自分の中を満たしてくれる。
これ以上なんて、自分の中に隙間などないくらいだ。それは諦めて首を振っていた頃とは違う、ひしめく程の量に戸惑ってしまうからこそ、それ以上を望めないだけ。
もうとっくに、彼に満たされてる、と。与え注ぎ満たしておいて、彼自身は知らないのだから、どうにも滑稽で笑えてしまう。
「あなたがね、ちゃんと望んで伸ばしてくれる腕が、きっと僕は一番、嬉しくて幸せなんだなぁって、思います」
吹き出す事だけはどうにか堪えて、それでもどうしても零れた笑みだけは、そっと押し付けた頬の中、隠し込んだ。
髪への悪戯を止めた青年の唇が、自分の腕の中に潜り込むように擦り寄る真っ白な頭を抱き込み、その顳かみに口吻ける。そのまま間近な耳に、拗ねた音色のまま、囁いた。
「俺が?てか、それ俺の我が侭っしょ?」
「いいえ。僕の為の腕って、特別で……凄く、嬉しいですよ?」
「好き勝手してんのに?」
「これだけ優しく触れてる癖に?」
髪を梳いて、耳をあやして。ほんの少しの兆候も見逃すまいと、厭う事を探し排除しようとして。
きっとそれは、鬱陶しいくらいの、いたわりだ。それを重いだとか怖いだとか彼は言うけれど、満たされない事に慣れたこの身には、ひどく甘い。
それを知らず、自分にばかり非を求める彼を、クスリと笑って揶揄するように、言葉を返し続ければ、微妙な顔で唇を引き結んだ青年は、大きな溜め息を落として、腕の中の少年の頬を包むと、そっとその目元に口吻けた。
「………なんか、揚げ足取りになってきたさ」
そうして離れるその一瞬に、小さく呟いて、また情けなさそうに眉を垂らした。
「なら、素直に受け入れてください。あなたはあなたで、疑い深過ぎですよ」
ぺちりと、突然の口吻けに驚かされた分、青年の頬を優しく叩いて、少年は窘めるように告げる。
「ちゃんと、あなたが好きで、だから、色んな事、いいかなって思って、抱き締められるんですから」
そうしてそのまま添えた指先で、近付く事を願うように引き寄せれば、重なり合った額の熱。………あたたかい、と。素直に思えるなら、それが答えだ。
「そう、教える度、不安そうにしないで下さい。ちょっと、失礼ですよ?」
それなのにこんなにも逃げないで欲しいと、甘えと咎めを等分に孕んだ声が告げてみれば、間近な隻眼は綻び、嬉しそうにその目元が色づいた。
…………本当に、現金な人だ。こんな言葉一つで、こんなにも幸せそうに笑うのだから。
それでも、その笑みに同じように喜びを感じるのだから、結局は自分も同じ穴のムジナだろう。彼が早くそれに気付けばいいのにと、少しだけ責任転嫁をして押し付けてしまう。
そんな事には気付かない、甘く溶けた新緑が眼前のその距離で、柔らかく弧を描いて微笑んだ。
「………ん。じゃあ、さ、一個我が侭、聞いて」
そうして問うようなその声は、甘くいとけないくらい、幼くて。少年はそれを愛しそうに見つめ、微笑み首を傾げた。
「はい?」
「おはようのキス、頂戴?」
にっこりと、青年は朝日と同じように柔らかく、微笑んでいる。
それに目を瞬かせ、少年は破顔した。
………それはまた、今までに比べて、随分と可愛らしい我が侭だ。
先程の顎への口吻けでは足りなかったかと、そっと彼の頬に指先を伸ばし、包むのと同じ程の柔らかさで、その唇を啄んだ。
それが嬉しいと、綻ぶ眼差しが教えてくれる。それが………幸せだ、と。思う事に躊躇いがないわけでは、ないけれど。
それでも、臆病者の彼が、必死に伸ばしてくれた腕が、どれ程愛おしいか、なんて。
………きっとずっと、解っていた。知っていた。ただ、自覚せず、しないまま、その深さに怯えて目隠ししていただけで。
結構怖い、と。彼は言っていたけれど。
そんな彼自身以上に、きっと自分の想いの方が、強(こわ)い。
いつか彼がそれを知って、驚きの中、喜んでくれたなら。
………きっと、自分もまた、今も残る微かな躊躇いが、霧散してくれるのだろう。
そんな身勝手を微かに思い、彼の心臓に頬を寄せた。
優しい音色が、自分の鼓動と溶けていく。
それを感じ、そっと小さく、感謝を口にする。
不思議そうな顔をした青年は、それでもふうわり笑んで
同じ言葉、口にして。
優しく挨拶のキスを額に落とした。
…………遠回りして、傷付き合って。
凸凹で歪な二人、それでも怯えながら取り合った指先。
いつかの別れを思うのでは、なくて。
共に歩み進む未来、消えぬ笑みを支え合う為に。
感謝と祝福と、愛おしさを、怯えず捧げる。
……………あなたがあなたである為に 捧げ合った
これはきっと
始まりの、祈り。
エピローグ2 その後
…………気のせいか、これも十分恥ずかしい気がしなくもない。
うん?いやでも、これは年齢制限いらないよ、ね?うん、平気な、筈???
段々基準が解らなくなってきた気がする(汗)
これで一先ず、『あなたがあなたである為に捧げる祈り』は終わります。
結局小説本とするならば600ページはある大容量にお付き合い下さってありがとうございました。
…………こんなに長くなる予定はなかったのですが(汗)
今回の連載は、ブックマン一族のついて自分で考察していた捏造設定をなんとか表現したかったのと。
まあ私の書くアレンの自己否定と、過去以外に喜びを見出さない刹那的な面を改善したくて。
方舟の中、ノアに操られたわけでもない癖に、真っ先にアレン殺そうとした正気なくしたらビの事を絡めつつ、展開させてみました。
方舟の中の世界を同じように表す為に精神世界を作り上げましたけど、説明難しかったぁ………
でもこのエピローグ達をお読みいただければ想像がつくかと思いますが。
この連載ね。もしもアレンが初めからラビの事好きって自覚していて、それを受け入れて求める事が出来ていれば。
始まる事もなく完結していたんですよ。
………根深いよ、アレン…………!!!おかげでゆらゆら揺れっぱなしだったよ、ラビ!
アレンが不安定だと輪をかけて不安定になる我が家のラビ。いつかはどっしり構えてアレンの全てを抱きとめてやれるいい男になるといいです。うん、いつかでいいから頑張って、ラビ。
説明不足、書き込み不足、設定漏れなどなど、きっとあるかと思いますが。
これはこれで頑張ったと思ってやって下さいませ。ふり開ければ10月から始めたこの連載、一ヶ月に100枚以上の原稿書き上げていたんだね…ペース的に(遠い目)
暫くはまた短編をちまちま書いていくと思いますが、気が向きましたら長編チャレンジしたいですね。
…………今度はもっと短くまとめられるネタで。ね………。
11.2.27